ごみと不用品の力学
3Dプリントの失敗でできたごみ

3Dプリントの失敗でできたごみは、溶かしてフィラメントにして再利用する

色々な形のプラスチック製品を作れる3Dプリンターは、フィラメントという細長いプラスチック素材を使用します。フィラメントを熱で溶かして形を作った後、冷やすことでその形を固定する仕組みです。そして、常に安定して成形ができるとは限らず、想定していたものと違った形になったり、作成途中でエラーが発生して中途半端な状態に仕上がったりすることは珍しくありません。 そんな時は新しく作り直さなければならず、失敗したものはごみになります。

環境にも良くありません ただ、フィラメントは決して安い材料ではないため、失敗作をそのまま捨ててしまうのはもったいないです。また、失敗作が大量に出るのであれば、環境にも良くありません。

そんな失敗作の問題を解消するためには、再利用するという手があります。熱で溶けるというプラスチックの性質を利用して、失敗作を改めて溶かして、フィラメントに作り変えてしまうわけです。

また材料として活用できます そうすると、捨てることなく、また材料として活用できます。 そんな失敗作からフィラメントを作るためには、フィラメント製造機を使用します。

本来はバージン材という小さなペレットを投入して、細長いフィラメントを作る機械ですが、バージン材の代わりに、砕いて破片状にした失敗作を投入する形です。その作業が上手くいくと、新しいフィラメントができ上がります。失敗作の破片だけでは中々きれいなフィラメントができないため、バージン材の中に混ぜ込むことが多いです。

どのプラスチックでもできるとは限りません ただ、フィラメントへの加工は、どのプラスチックでもできるとは限りません。 3Dプリントで使用するプラスチックは、ナイロンやABSなど色々な種類に分かれます。そして、その中には、1回の加工にしか対応していないものもあります。そういったものは、失敗してしまったら再利用することができず、捨てるしかありません。

したがって、失敗作を溶かして再利用することを考えてフィラメント製造機を購入する場合は、普段使用しているフィラメントが再加工できるものかどうかをしっかり確認しましょう。